離婚をお考えの方はまず弁護士にご相談を
離婚を考えているものの、どのように離婚の話を進めていけば良いか分からないという相談をよく受けます。
そのため、今回は離婚の進め方や弁護士に依頼すべき場合についてご説明いたします。
離婚を弁護士に相談するべきケース
そもそも離婚について争いがあるケース
離婚は原則として当事者の合意がなければ出来ません。
そのため、配偶者が離婚を拒否している場合は弁護士に相談をし、離婚の進め方を決めることをおすすめいたします。
親権について争いがあるケース
夫婦の間に未成年者が存在する場合、親権者を決めなけれな離婚は出来ません。
そのため、離婚をすること自体は夫婦間で合意が出来ていても、親権者を夫婦のどちらにするかで意見が対立している場合には離婚の話を進めることが出来ません。
そこで、親権に争いがある場合には弁護士に相談し、今後の方針や対応を決めた方が良いでしょう。
養育費について争いがあるケース
離婚と親権者について夫婦間で合意が出来ている場合には、離婚を行うことが可能です。
もっとも、離婚に際して養育費を取り決めしておかなければ、子を監護しない親から養育費を支払ってもらえない恐れがあります。
また、養育費の適正な額を知らないまま取り決めをしてしまうと、後に金額を覆すことは難しくなります。
そこで、養育費で争いが生じた場合には弁護士に相談をすべきでしょう。
面会交流で争いがあるケース
離婚後にお子さんの面会方法を巡り紛争になることがままありますので、離婚に際しては、子どもを監護しない親とお子さんとの面会方法についてもきちんと取り決めをしておく必要があります。
きちんとルール決めをすることで、離婚後に配偶者とやり取りをする機会を減らしたり、離婚後に面会交流を巡って紛争が生じることを予防することが出来ます。
そのため、面会交流で争いがある場合も弁護士に相談をしましょう。
財産分与で争いがあるケース
婚姻期間が長くなるほど、夫婦で築いた財産も多くなります。
財産分与の対象になる財産は多岐にわたり、何をどのように分けるかご自身で判断することは難しいのではないでしょうか。対象財産や分与の方法の知識がなければ本来受け取れるはずだった財産を受け取れなくなってしまうなど損をしてしまう恐れがあります。
そのため、財産分与で争いがある場合もまずは弁護士に相談しましょう。
年金分割で争いがあるケース
一方のみで年金分割の手続きを取れるのは平成20年4月1日以後の厚生年金記録部分に限られ、年金分割を行うには原則として当事者双方の合意が必要です。
また、年金分割は原則として離婚をした日の翌日から2年以内に請求をしなければなりません。そのため、厚生年金記録がある方は離婚に際して年金分割を定めておきましょう。
配偶者が年金分割に応じてくれない場合は弁護士に相談し、調停や審判といった方法も検討しましょう。
慰謝料について争いがあるケース
離婚に際して配偶者に慰謝料を請求したいものの、そもそも慰謝料を請求出来るか、請求出来るとして妥当な金額はいくらかとお悩みの方は多いと思います。
逆に、配偶者から慰謝料を請求されている場合も、そもそも支払の必要があるか、妥当な金額はいくらかということを知ったうえで対応することが重要です。
そこで、慰謝料を請求したい、請求されたという方は弁護士にご相談ください。
離婚の手続きや種類について
離婚を進める方法としては、協議(当事者間のみでの話合い)、調停(裁判所での話し合い)、裁判の3つの方法があります。
以下でそれぞれの手続きの特徴を説明いたします。
協議離婚のメリット・デメリット
配偶者と冷静に話し合いが出来る場合や、争いになっている箇所が少ない場合には協議での離婚をお勧めします。
協議離婚のメリットとしては、調停や裁判と違い期日に縛られないため、スピーディーに話を進めることが出来るというメリットがあります。他方、相手方の態度次第では話が平行線を辿り、膠着状態になってしまう恐れもあります。
相手と合意に至った場合、離婚協議書の形で合意した内容を残すことになりますが、公正証書化しておかなければ実効性の観点から弱いという側面があります。
調停離婚のメリット・デメリット
調停は裁判所介入のもと話し合いを行いますので、直接相手と顔を合わせずに離婚の話し合いを進めることが出来ます。
また、話し合いなので柔軟な解決を図ることが出来ます。
また、協議離婚と異なり、調停で合意した内容は判決と同様の効力を持つ調停調書にしてもらえますので、合意した内容に相手が違反する場合には別途裁判を経ることなく強制執行を行うことが出来るというメリットがあります。
他方、調停はあくまで話し合いですので、当事者双方が合意できない場合には「調停不成立」となり、紛争を解決出来ないまま事件は終了してしまいます。
また、裁判所に出向く必要があること、期日は基本的に1か月に1度の頻度で開かれるのでスピーディーさに欠けるというデメリットがあります。
裁判離婚のメリット・デメリット
日本では原則として、調停手続きを経てからでなければ裁判で離婚を求めることは出来ません。
裁判離婚の場合、当事者の意見が対立している点について裁判官が判断を下すことになりますので、調停のように「何も決まらないまま終わる」という事態にはなりません。
他方、話し合いで解決を図る協議や調停と異なり柔軟性に欠けること、裁判離婚を求めるには法定の離婚原因があるといえなければならないというデメリットがあります。
なぜ弁護士に相談すべきか?離婚相談のメリット
弁護士に依頼すべきか悩まれている方の中には、ご自身で手続を進める場合と弁護士に相談した場合でどのような違いが出てくるのだろうと考えておられる方もいるのではないでしょうか。
離婚についての正しい法的な助言を受けることができる
弁護士に依頼した場合、離婚そのものが認められるかはもちろん、離婚に付随する条件についても法的なアドバイスを受けることが出来ます。
知識がないと不利な条件で取り決めをしてしまったり、より紛争を激化させてしますリスクもありますので、そうした事態を防ぐためにも弁護士に相談や依頼をすることをお勧めいたします。
協議~裁判まで幅広く対応することができる
協議で離婚の手続きを始めたものの、相手方と意見が対立し、協議での解決が困難となった場合には調停や裁判を起こす必要が出てきます。
調停や裁判では、ご自身の主張を適切に調停委員や裁判官に伝える必要があります。ご自身で主張の書面を作成したり資料を準備することは非常に大変な作業です。
弁護士は協議から裁判に至るまで幅広く対応出来ますので、紛争が激化し裁判まで争う恐れがある場合には、弁護士に依頼し対応を任せることで、心身共にご自身の負担を軽減することが出来ます。
弁護士選びのポイント
離婚事件の経験と能力
弁護士を選ぶ際にはどの分野に注力しているかにも着目してみると良いでしょう。
経験が豊富であれば、過去の事例から最適な方法をアドバイスしてもらうことが出来るからです。
妥当な弁護士費用
弁護士費用は、事件を始めるときに発生する「着手金」、事件終了時に発生する「成功報酬」という形で定められている場合が多いです。
事件の難易度等に応じ料金は変動し得ますが、納得して依頼出来るよう、料金体系が明瞭な弁護士を選ぶことがポイントです。
弁護士との相性
事件解決までの期間、弁護士との関係は続きます。また、事件を進めるにあたっては弁護士とのコミュニケーションが不可欠になります。
そのため、弁護士との相性が非常に重要になってきます。
実際に話をしてみて合う合わないを判断し弁護士を選びましょう。
当事務所にご相談いただくメリット
当事務所には弁護士が複数在籍しておりますので、チームで事件対応に当たることが可能です。また、離婚事件を多く取扱っておりますので豊富な経験や実績に基づきアドバイスをいたします。
離婚のことでお悩みの方はお気軽に当事務所にご相談ください。
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