試用期間中って残業代は出るの?本採用前の未払い残業代請求を弁護士が解説
やっとの思いで実らせた転職活動、実際に入社してみるとサービス残業の温床である、場合によっては「試用期間中に残業代は出ないよ」などと言われてしまうケースも少なくありません。
今回は、試用期間中の残業代についての基本的な考え方と、未払い残業代が発生した場合の対処方法について解説します。
目次
試用期間中に残業したら残業代は貰える?
試用期間中でも残業代は発生します
試用期間中であっても、通常の労働契約と同様に残業代は支払われるべきものです。
労働基準法では、試用期間中の労働者も本採用後の労働者と同じように扱われるため、残業が発生した場合には、その時間に対して適切な割増賃金を受け取る権利があります。
自主的な勉強や練習に対しては残業代がでないこともあります
一方で、試用期間中において、自主的に行う勉強や練習に対しては残業代が発生しないこともあります。
重要なのはその活動が会社の指揮命令下に置かれているかどうかという点です。例えば、自らのスキルアップのために自主的に残って行う作業や、会社の指示や命令に基づかない活動に関しては、残業代が支給されない場合があります。
ただし、「自主的な残業」を悪用しているケースもあるので要注意
ただし、「自主的な残業」という名目で、実際には会社側が労働者に強制している場合もあります。
このような場合は、労働者の権利が侵害されている可能性があるため、以下のような状況が存在する場合には注意が必要です。
(1) 参加がほぼ強制されている勉強会やロールプレイング等
例えば、勉強会やロールプレイングなどが「自主的」とされているものの、実際には参加が事実上強制されている場合は、これも残業として扱われるべきです。自主的に参加しなければ評価が下がるといった圧力がある場合は、労働時間として計算される可能性が高いです。
(2) 残業しなければ処理しきれない量の仕事を割り振られている
また、割り当てられた仕事量が非常に多く、定時内に終わらせることが現実的に不可能であるために「自主的に」残業をしなければならない状況も問題です。
これは明らかに会社の指示の一部として残業が行われていることになり、残業代が支払われるべき状況です。
(3) サービス残業を黙認する風潮・空気がある
さらに、会社全体でサービス残業が黙認されるような風潮や空気が存在する場合も要注意です。
このような文化が根付いている職場では、労働者が声を上げにくく、結果として未払い残業代が発生するリスクが高まります。
試用期間中に未払い残業代があった際の対処・動き方
試用期間が過ぎたあとに対処を考えても遅くはありません
試用期間中に未払いの残業代が発生した場合でも、すぐに行動を起こすことが難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。特に、本採用が控えている場合、残業代を請求することでその後の雇用関係に悪影響が出るのではと不安に思うこともあります。
しかし、残業代の請求には3年間の時効期間がありますので、試用期間が過ぎた後でも対処を考えることは十分に可能です。
まず、本採用前の残業代請求に心理的抵抗を感じることは普通です
本採用前に未払い残業代を請求することには、心理的な抵抗を感じるのは自然なことです。
しかし、法律上は正当な権利として残業代を請求することが認められているため、時期を見極めて適切に対処することが重要です。
残業代の時効は3年ですので、じっくり考えましょう
未払い残業代の請求には3年間の時効期間があります。したがって、すぐに行動を起こす必要はなく、最終的に請求するにしても焦らなくて大丈夫です。
その会社を辞めても良い場合はすぐに動きましょう
もし、その会社を辞める決断をした場合は、早期に行動を起こすことが推奨されます。
退職後も未払い残業代の請求は可能ですが、証拠収集が難しくなります。在職中に集められる証拠や情報を確保しておくことが大切です。
退職前に証拠を集めましょう
退職を決意した場合、まずは残業代請求のために必要な証拠を集めましょう。
例えば、タイムカードの記録や業務メールのやり取り、上司の指示内容が分かるメモなどが有力な証拠となります。具体的な指示以外にも、入社時の案内資料や就業規則になんらかの記載があるかもしれません。
残業代請求を理由に本採用がなくなれば、追加で不当解雇を主張できます
もし、残業代請求が原因で本採用が取り消されるようなことがあれば、それは不当解雇として追加の請求ができる可能性があります。弁護士に相談して、適切に対応しましょう。
残業代請求を弁護士に相談するメリット
証拠収集についてアドバイスを受けられる
弁護士に相談することにより、未払い残業代の請求に必要な証拠をどのように集めるべきか、具体的なアドバイスを受けることができます。有力な証拠が多ければ交渉段階から役立ちます。
正確な残業代の算定ができる
残業代の計算は、労働時間や割増賃金の率など、細かな要素が関わってきます。弁護士はこれらを正確に計算し、ご相談者様が適正な額を請求できるようサポートします。
交渉から裁判まで一任でき、自身の負担を軽減できる
弁護士に依頼することにより、会社との交渉や、必要に応じて裁判手続きまで全てを一任することができます。これにより、ご相談者様の精神的・時間的な負担が大幅に軽減されます。
残業代のトラブルは弁護士にご相談を!
未払い残業代の問題は、個人で解決するには複雑で困難なケースが多くあります。残業代請求に関してお悩みの方は、ぜひ弁護士にご相談ください。西村綜合法律事務所では、初回相談が無料で、オンライン面談も可能です。ご相談者様にとって最適な解決策を提案し、全力でサポートいたします。